『ザンマイ25周年とオリジナルMD』











25周年おめでとうございます。

古来より道具には魂が宿ると言われていますが正に職人、小平 豊の徹底してこだわり抜いた
フルハンドメイドミノーはもはや工芸品であると、個人的に考え大切に使わせてもらっています。

数多な美しいフォルムと艶やかなミノー達を生み出す、言うなれば魔法の手。

研ぎ澄まされた年輪さえ感じられ、そこから織りなす細やかさ、一つ一つを丁寧に仕上げ、
命を吹き込む工程は長い時間と想像以上の作業を要し、世に送り出されている。

ゆえに私達ユーザーを常に魅了し続けているのではないだろうか。
個性豊かな作品達を見渡せば必ず輝く一つと出会えるはずで、すでに手にした者ならその魔力は経験済みだろう。

中でもオリジナルMDは私の好みで、相棒と呼ぶに相応しい必須ルアーである。
その強靭なボディから繰りなすナチュラルさ、そしてアピール力を両立させた泳ぎは
私の手の感覚とピタリとマッチしているのだ。

更にこちら側で演出する動きの自由度の選択肢も広く、たとえ難しい流れであっても、誘いを考えるのが楽しくなる。

それは作り手が思い込みの自己満足や机上の空論で止まっているミノーと大きく違い、
常に自ら渓に立ち、魚と向き合い続けてきた目線があるからで、
魚が好む泳ぎ方を知っている為に成せる動きや泳ぎなのでは、と感じている。
それがこのルアーを持つ者の釣果を伸ばしている要因ではないだろうか。

また、ご一緒した際に見せる真剣な表情と、渓から学ぶ姿勢とは逆に
魚と出会えた時の笑顔、眼差しは魚に対してのリスペクトを忘れない、
何よりその一日を楽しむ心は小平さんの魅力で私も多くを学ばせていただいている。

世界にひとつのフルハンドメイド ザンマイ。誰もが持っているものじゃつまらない。

                    ・山梨県峡東漁協組合大和地区総代
                    ・Foxfireフィールドスタッフ
                    ・Mountain stream fishers
                    ・養老の森実行委員      若林匡久

15年ぐらい前、横浜のイベントにひとりで来店されたのがきっかけ。

まず、非常に健脚だ。僕だってまあ、そこそこ健脚だと思うけれど、若林さんはその上を行く。
その脚で毎日のように川を歩いてきたからだろう、独自の理論で釣りを語れる。
大声で語り始めると何時間でも止まらない。
もともと陶芸家だったこともあり、作り手と使い手両方の目線で道具を見ることもできる。

脚が達者、口が達者、目も肥えている。
若林さんのようなリバーキーパーが増えれば、この国の渓はもっと良くなること請け合いだ。

褒め過ぎた。でも褒められてすくすく伸びるタイプだから。
当時からまったく変わらない雰囲気と風貌。もしかすると妖怪か、と最近思っている。

                                ZANMAI  小平豊